お箸を知る

お箸の選び方

どんなお箸が使いやすいのでしょうか? 「使いやすいお箸はどれですか?」とご来店くださるお客様から、よくご質問を頂戴します。お箸の選び方には、いくつかの目安があります。

お箸の長さ

一つ目は「長さ」。利き手の親指と人差し指で直角に矢印を作り、人差し指と親指の間の長さを一咫(ひとあた)といいます。この長さの1.5倍が適当な長さの目安となります。しかし、箸の長さの好き好きには個人差がありますので、あくまでも目安です。

お箸の太さ

二つ目は「太さ」。細いお箸から太いお箸まで、いろいろな太さがあります。一般的には、持ち手の部分が適度な太さがあるほうが持ちやすいと思います。

箸先の形

三つ目は「箸先の形」。箸先にもいろいろな形があります。丸、四角、五角、八角、乾漆仕上げ、溝があるものなど。麺類やヌルヌルした食べ物などは、箸先に角があったり、滑り止めになっているものの方が使いやすくなります。

塗り箸と木箸

四つ目は「塗り箸と木箸」塗り箸とは、漆をていねいに塗り重ねているので、表面がツルツルしています。このため、食べ物が滑るとお考えになる方もいらっしゃいますが、堅牢な塗りなため丈夫であるとともに、表面に汚れがつきにくく、常に清潔感のあるお箸をお使いいただけると思います。また、木箸とは、木のぬくもりを残し、拭き漆や蜜蝋で仕上げたものをいいます。木箸は、木のザラザラとした感触を残しているため、塗り箸に比べ滑りにくいという利点があります。しかし、何回も使っていくうちに風化するのが早く、だんだん木が白くなってきてしまうのが欠点です。

お箸の重さ

五つ目は「重さ」。人それぞれにお好みの重さがあります。軽いお箸の好きな方、少し重さがあった方が好きとおしゃられるかた。重さも好みが別れる重要なポイントです。

お箸のしなり

六つ目は「しなり」。折れない程度で、適度なしなりがあるお箸は、さらに使いやすくなります。特に竹箸などは、しなりの効果で、思っている以上に食べ物をキュッとつかむことができます。

お箸のデザイン

七つ目は「デザイン」。お箸のデザインにもいろいろなデザインのものがあります。お好みのデザインのものをお選びください。お箸は、毎日使うものですので、どうしても傷んでいってしまうものです。毎日、同じお箸を使うのも良いですが、二、三膳お持ちになっていただき、お料理やその日の気分でローテーションさせると、お箸も休むことができて長持ちしますし、食生活にちょっとした潤いになると思います。天然素材の素敵なマイ箸をみなさんに見つけていただきたいと思います。