平安清水焼箸の誕生ストーリー | 銀座夏野のスタッフブログ

箸ブログ

平安清水焼箸の誕生ストーリー

お知らせ

2022.11.02

今から遡ること15年、
京都に出店した際に全国から多くのお客様にご来店いただき、
様々なお箸をご紹介していました。

全国のお箸を取り扱っていましたが、
当時『京都産』のお箸が多くなく、せっかく京都にお越しいただくなら
Made in KYOTOのお箸をご案内出来ないかと
当時の店頭スタッフが悩んでおりました。

京都の各方面の職人に参考までに意見を聞いてみても、
「近くに箸の一大産地である若狭があるから、、」や
「京都で似たようなお箸を作っても、、」と
なかなか賛同が得られず苦戦していました。

「そういえば東京で陶器の飾りがお箸の上に付いているお箸を見たことあるな」とスタッフは自らお箸を加工し試してみました。

通常より短い子供箸に お箸置きサイズの陶器を持ち手に付けてみても
持ち手が重くなりバランスが悪い。

そこで当時スタッフは動きました。
条件は「京都産」であること、
そして京都の「伝統工芸士」が携わること。

持ち手部分の中を中空にし、軽さと実用性を持つお箸を作成できないか、
お箸の職人ではなく京清水焼の伝統工芸士に相談しました。

そして漆器・陶器・箸の職人のコラボにより、
このプロジェクトは動き始めました。

試作を作ったら、この箸はロスが多い。
窯を動かすなかで、半分以上ロスになることもしばしば。

箸の専門点として妥協は出来ず、
お箸先は漆塗の滑り止め付で実用的なもの。

試作から製品化まで約半年の歳月を要し、
製品化に至りました。

考えてみたら、焼き物なので稀に割れることもある。
丁寧にお使いいただけるお客様でも、
長期間使用するとお箸先が痛んでくる。

そういった際には、修理を出来るよう職人に相談・お願いをし、
「道具」としての持ち手が陶器のお箸が誕生しました。

機械ではなく職人手作りのこのお箸は、
持ち手が真っすぐなものは少なく、若干反っていることが多い。

販売時に説明し、ご理解あるお客様に使っていただきたい。
そんな思いを込めて完成しました。

試しに京都店のみで販売してみると、
お買い求めいただく方の多くは地元京都のお客様。

時が経つにつれ別の店舗でも、
「あの陶器のお箸はないの?」とお客様よりお声を頂戴し、
各店舗でも販売されるようになりました。

持ってみると思いのほか軽く、
取り回しの良い平安清水焼箸。

是非、店頭でもお試しください。

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